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お墓の値段

2016/11/08

カテゴリーお役立ち情報

お墓の値段

お墓に関するお問い合わせの中で、多く寄せられるご質問のひとつにお墓の値段があります。
どこそこの広告ではXX円で掲載されていた、XXの比較サイトではXX円だった、などいろいろ気になることも多いようです。

 

お墓の値段の決まり方は一体どうなっているのか?
どう違うのか?
会社ごとに違うのはなぜなのか?

石材店から見たお墓の値段についてまとめてみました。

 

お墓を建てる際の代金

お墓を建てる際の墓石代には大きく分けて、墓石に関する代金と、付属品の代金とに分けられます。
墓石代には 石材代、墓石加工代、文字彫刻代、基礎工事代、施工代などがあり、 付属品の代金には 外柵や花立てなどがあります。

石材代についてだけを取ってみても、石の種類や大きさ、運送ルートなど、実に様々な要素が含まれてきます。
場合によっては、上記に加えて墓地を取得するための永代使用料や墓地管理費などが必要となります。
大型の霊園などでは全てが含まれたセット料金で販売されているところもあります。

大まかに挙げただけでもこれだけの項目がありますので、金額が千差万別になってしまう理由がおわかり頂けると思います。
そうは言っても、目安だけでも知りたいと思うお気持ちもわかります。

あくまでもご参考としてですが、矢田石材店のホームページ内『お墓の種類と価格』でモデルケースをご紹介していますので、ご覧になってみてください。

 

お墓を建てる意味

そもそもお墓はなぜ建てるのでしょうか?

 

  • ・遺骨(遺体)を収めたところの目印
  • ・先祖や故人を供養するところ=一家の心のよりどころ
  • ・「姓」=家の存続と発展の象徴(お墓を立派にすると家が栄えるという風水の観点も影響)

 

というような意味をもって私たち日本人はお墓を建てていました。

しかし、核家族化と個人の意識や価値観が多様化してきた現代においては、お墓を建てる以外にも、様々な供養の方法を見聞きするようになりました。
ですが、故人を偲ぶ心のよりどころであるといった、お墓に対する観念のようなものは変わっていないようです。
「家としての墓」から「自分(故人)の死後の住まいとしての墓」に変わってきているだけのようです。

自由なデザインのお墓もそのあらわれで、その人らしさが感じられるお墓です。両家墓やペットのお墓もしかりです。

お墓の値段以上に大切なこと

お墓を建てることは注文住宅を建てることと似ているのかもしれません。

注文住宅を建てるときには「どんな家にしよう」「どんな風に暮らしてどんな人生を送ろうか」といった金額には表せられない価値観や思いが家族それぞれにあります。
それらをみんなで話し合って、予算や土地、間取り、一つ一つ選んで形にしていきます。

例え家族でも信じることや価値観は異なります。
お墓であれば、故人に対してどう思っているのか、故人のお墓とどう向き合っていくのか、といったことを話し合って一つ一つ決めていくことになります。
当然何回も何回も話し合うでしょうし、ときには心の深い部分をぶつけ合うようなことだって起こるかもしれません。
住宅もお墓も高額だから良い、というものではありませんし、仮に同じ値段だったとしても、その価値や思いはそれぞれに違ってきます。

 

まとめ

一方的に決めてしまったり、納得できていない気持ちが残ったりしたまま建てたとしたら、いつまでも後悔の念は消えません。
お墓を建てるのに期限はありません。
いつまでに納骨しなければならないという決まりもありません。
また、昨今のお墓事情では、希望に沿うお墓がすぐに見つかるとも限りません。

慌てて建てなくても、家族の気持ちが揃ったときにお墓へ向き合えば、そのお墓はいつまでも心のよりどころとなって、金額以上の価値ある存在となります。

 

 

【参考文献】
「日本人として心が豊かになるお墓のしきたり」  藤井 正雄監修(青志社発行)
「墓石の下には眠らない」  黒田 麻由子著(朝日新聞出版発行)
「お墓博士のお墓と葬儀のお金の話」  横田 睦著(光文社発行)
「心が強くなるお墓参りのチカラ」  矢田 敏起著(経済界発行)

文責 矢田 敏起