どこで分かれるか、それがすべて

おはようございます。

矢田石材店の矢田です。

墓石のカタチについて、少し話を進めてまいりました。

昨日が和型墓石なので、今日は洋型墓石のつもりでした。

しかし、ちょうど昨日のラジオ放送で、洋型墓石の分割方法について、いろいろと事例をお伝え致しました。

※参考
CBCラジオ『つボイノリオの聞けば聞くほど』
毎週火曜日 10:30頃~【お墓にかようび】

→ http://haka.yatasekizai.com/media/

せっかくなので、今日はその内容をお伝えいたします。

少し前に、土台や台座部分の分割方法をご紹介しました。

その時の要因は、強度、コストの兼ね合い。

基本的な分割方法です。

今回の応用編は、洋型のお墓などに用いられるデザイン上のラインを上手く使い、カッコよく石を分割する方法です。

こちらの写真をご覧ください。

石の分割図1

このお墓は、横浜の外国人墓地につくらせて頂いた、ドイツの方のお墓です。

石が大きすぎるので、墓石のラインを上手く活用して石を分割しています。

広い市営墓地などでしたら、大きなクレーン車で吊り下げて運びます。

しかし、閑静な住宅とオシャレな商店が多い地域です。

工事にも色々規制があり、大きな重機が使えません。

人の力だけで設置しなければいけませんでした。

その為に、どうしても石を分割する必要がありました。

ただ、何の考えも無く半分に切るとか、上下に切るのでは芸がありません。

墓石のデザインを工夫したり、切断ありきでラインを考えてつくりました。

次にこちらのお墓です。

石の分割図2

メイン部分の横に割れ肌のアクセントがつくられています。

これも、一つの石だと大きすぎる。

なので、仕上げの方法を変える事によって、分割を目立たなくしています。

この場合だと、割れ肌部分の石を変えて、コストを下げる工夫も行なえます。

メインの石が、高級な日本材だった時に用いる方法。

続いてこちらのお墓。

石の分割図3

あえて違う種類の石を使う事によって、分割そのものを必然にしています。

仮にメイン部分をひとつの石でつくるとしたら、かなり大きなものになるはずです。

分割することによって、運搬の手間や施工性がとても良くなります。

このように、石の分割を行う時に気をつけないといけない事がございます。

それは、分割するポイントをデザイン上の工夫として見せる時は、大胆に行わないといけません。

石のカットやラインの違いが中途半端だと、見る人の受け取り方で

「石の接合間違えたのか?」

と思われてしまう可能性もあります。

なぜならば、皆さんがよく目にする和型墓石の分割部分はほとんどが直線、角、共にぴったり合う事が前提のデザイン。

ズレている事はほとんどありません。

なので、洋型のお墓やオリジナルデザインのお墓で、結合部のラインがちょっとだけズレていると、加工の間違いか、施工が下手だと思われてしまいます。

ですから、ラインをずらしたり、分割する時は、出来る限り大胆なデザインにして、意図があってラインを揃えていないと分かるように見せないといけません。

価格を抑えるためや、持ち運び困難だから分割しているのではなく、何かデザイン上の意図があって分割されている。

そのように、皆さんに想像して頂かなければいけませんから。

そして、このような工夫に関して、覚えておいて頂きたい大切な事があります。

それは、

・どんな墓地にお墓をつくるのか、

・どんな想いを持ってお墓づくりに臨まれているのか、

そして、

・お墓にかけられる費用がどの程度なのか、

これらが分からないことには、私どもも御提案する事が出来ません。

なので、しっかりと正しい情報をお教え頂けないと、表面的な御提案にしかなりません。

いつもお伝えしていますが、お墓づくりはお施主さま達と、私どもが一緒になって行なう事。

時間をかけてじっくりお話しをお聞かせ頂いたうえで、分割などのアイデアもお伝えいたしております。


〔本日のお墓ことば〕

お墓を分ければ分けるほど

思いの丈は広がって行く


本当は、ここで洋型墓石の施工事例があると良かったのですが、あいにく昨日は和型墓石オンリー。

まずはこちらのご紹介。

場所は知立市の地域墓地。

20160427 (12)

土台の上に、石材設置のためのつなぎをつくります。

20160427 (13)

墓石本体最下層となる4つ石を設置します。

20160427 (14)

組み終えた石材は金具で補強されます。

中心の納骨室はきれいな土に入れ替えられ、大地と直結致します。

20160427 (15)

ここから上は台座石の設置。

石が上下に重なる部分には、地震対策として、脱落防止の【要石】とゲル状の衝撃吸収材【安震はかもり】を配置します。

20160427 (16)

要石の凸に、竿石底面の凹がはまり込みます。

20160427 (17)

竿石を叩いて安定させます。

位置、傾き、バランスを微調整。

20160427 (18)

石材と石材の継ぎ目をシーリング。

防水とお化粧効果。

20160427 (1)

工事終了です。

次回、仕上げ工事を行い完成の予定です。

素敵なお墓が出来上がりそうですね。

完成が楽しみです。

続きまして、碧南市でのお墓工事。

20160427 (2)

お施主さまの手により、ご遺骨が納められます。

20160427 (3)

墓石最下層の4つ石を設置します。

20160427 (4)

ステンレス製金具で固定します。

ねじれの無いように、上下2か所を固定します。

20160427 (5)

納骨室内部のようす。

きれいな洗い砂でほんのりお化粧。

20160427 (6)

中台を設置します。

20160427 (7)

無垢の石が上下に重なる部位には、中心に脱落防止の【要石】、4隅にはゲル状の衝撃吸収材【安震はかもり】を配置。

専用接着剤も併用し、2重3重の対策でお墓を地震などの災害から守ります。

20160427 (8)

いよいよメインの竿石の設置。

かなり高い位置になりますので、吊り下げて運びます。

20160427 (9)

竿石底面の凹に要石の凸が収まります。

20160427 (10)

竿石を叩いて安定させます。

20160427 (11)

石材と石材の継ぎ目をシーリングして工事終了です。

もうすぐ完成です。

あとほんの少しお待ちくださいね。

さて、本日のお墓工事は蒲郡市と岡崎市の墓地へ。

新しく始まるお墓工事と、墓石のリフォーム工事を行います。

お伺いは東海市、碧南市、そして三重県へ。

お墓づくりのお打ち合わせを行います。

今日もお墓づくりに精進します。

感謝


過去のブログはこちら

→ http://ohakaman.yatasekizai.com/


お墓づくりを行う前に、ぜひ御一読を。

『心が強くなるお墓参りのチカラ』
心が強くなるお墓参りのチカラ
心が強くなるお墓参りのチカラ

詳しい本の御案内はこちらから
→ http://haka.yatasekizai.com/media/chikara.html
インターネットの本屋さん「アマゾン」でも販売しています。
⇒『心が強くなるお墓参りのチカラ』


お墓職人がつくる注文墓石専門店   矢田石材店

フリーダイヤル通話料無料  0120-336-772

岡崎本店 愛知県岡崎市大平町字南田潰28‐1
電話    0564-73-2018
ファックス 0564-73-2058

名古屋店 愛知県名古屋市名東区平和が丘2-213
電話    052―768―6620
ファックス 052―768-6647

営業時間  月~土曜日:8:00~18:00/日曜・祝日:9:00~17:00
※名古屋店は水・木曜は定休日です。

私たちの行動指針=
「自慢したくなるような【誇りあるお墓】をお施主さまと一緒につくる」

お墓づくり情報満載のホームページ→ http://haka.yatasekizai.com

e-mail: info@yatasekizai.com

Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.