お墓は長持ちしないとね【耐久性】

おはようございます。

矢田石材店の矢田です。

今日のテーマは耐久性。

お墓の耐久性です。

要は長持ち具合ですね。

当然ですが、お墓は建てて終わりではなく、長い年月皆さんで守って行くもの。

故人やご先祖さまをお祭りします。

そして、いつの日にかは、建立者そのものがお墓で祭られる。

そう考えますと、少なくてもご自身以上に長持ちしてもらわないと困ってしまう。

自分を納めてもらう時、壊れていたり、傷みが激しかったらちょっとさみしい気持ちです。

なので、お墓は出来上がったその時以上に、年月が経ち、どうなって行くかがとても重要。

その耐久性には、石そのものだけではなく、つなぎ部分も考えないといけません。

石そのものの耐久性は、使用されてきた歴史をひも解けば概ね分かります。

その観点で行くと、日本の石は安心できます。

お墓として建立され、10年後、20年後、30年後、中には100年後、200年後にどう変化していくか、状況が分かる石もあります。

歴史のある石ですね。

庵治石は400年の歴史だそうです。

岡崎の青石は300年ほど。

それらの石は、やはり安心。

しかしながら、このような石は稀。

最近のお墓は、

ほとんど海外の石です。

例えば黒系石材。

日本で黒石が採掘されていないという状況もありますが、お墓に使われているのは、そのほとんどが海外の石。

いろんな石材が輸入されています。

代表的なのは
インドのクンナムや
スウェーデンのファイングレイン、
そしてアフリカのベルファースト。

原石として、昔から意外と長く輸入されています。

しかし、世は変わりました。

最近では原石ではなく、加工された製品、もしくは半製品として輸入されます。

そうすると、最近採掘されたばかりの石も輸入されてきます。

そんな石の中には、磨きをかけた直後は美しいのですが、半年も野外のあるとキズだらけになってしまう、そんな石もあるのです。

ですから、出来る限り、歴史のある石を選んで頂けると経年での変化が分かるので、使うこちらも安心できます。

そして実は、もう一つ懸念事項がございます。

それは、採掘場の閉山。

日本の採掘場でも少しづづ始まっています。

後継者がいないことによる、採掘場運営不可能状態。

それによって、山が閉山されてしまいます。

岡崎でも、すでに数か所の山が閉山しています。

そして海外。

特に中国の沿岸部。

産業の発展により、採掘場の存在そのものが危険となり、政府主導で採掘禁止になります。

それは突然起こったり、何となく前触れがあって、

「ああ、やっぱり止められたか」

なんて感じで閉山します。

閉山された山の石は、すぐになくなるわけではありません。

閉山される直前は、在庫を増やすため夜を徹して採掘が続けられます。

なので、閉山した山の石も市場から消える事はありません。

しかし、良質の材料から先に使われますから、その後の補充が無いわけで、質はドンドン悪くなります。

なので、閉山された山の石は、基本使わない方が良いでしょう。

そして、保証として石に何か不備があった際、取り換えなどの措置が成されるかどうか。

例えば、矢田石材店でしたら、キズ、欠け、は補償対象。

お取り換えをさせて頂きます。

しかし、吸水での色ムラ、変化劣化は程度問題ではありますが、何でも取り替えられるわけではありません。

お墓は野外にありますし、原材料である石の特性を考えれば、起こり得る現象です。

そして、本当に大切になってくるのは石自体の耐久性ではなく、結合部の耐久性。

接着剤や金具などです。

それらの物質は、明らかに石よりも早く傷みます。

接着剤については、外装のシーリングでしたら5年です。

5年経ったらやり直すのが、本当は正しいメンテナンス方法。

しかし、お墓で5年は早すぎる。

内部の接着剤や緩衝材については、紫外線劣化も少なく、メーカーからは30年ほどは持つだろうと言われています。

という事で、皆さんあまり気にされない。

まあ、継ぎ目を埋める外装材ですから、気にされなければ良いだけです。

ただし、強度は明らかに落ちて行くことは間違いありません。
問題なのは、

それらの事実を正しく伝えるかどうか。

その事実を知ったうえで、お客さまの方で判断して頂く。

目安が30年なので、次世代の仏さまが祭られる時、修繕するのが妥当かなとも思います。

結論と致しましては、お墓の耐久性を考えた時、石そのものはもちろんですが、重要なのはその結合部分。

経年劣化が必ず起こることを念頭に、数年でのメンテナンスは必ず起こると認識して下さい。

そして、石そのもに至っては、出来る限り歴史のある方が安心してお使え頂ける。

長持ちするお墓の秘訣でした。


〔本日のお墓ことば〕

数字だけで計り得ぬ歴史が

お墓にはある


さて、昨日のお墓工事です。

雨でしたね。

しかし、何と雨が落ちてくる前に、総力戦でお墓建立できました!

場所は地元岡崎の寺院さま墓地。

20160422 (2)

先回の工事でつくらせて頂いた、コンクリートの基礎に下地をつくります。

20160422 (3)

一枚の石で出来た芝台を設置します。

20160422 (4)

お墓の移転元から届いた、墓地内のお土をお納めします。

20160422 (5)

きれいな洗い砂を被せ、優しくお化粧します。

20160422 (6)

芝台の上には4つ石を設置。

20160422 (7)

金具で補強いたします。

ねじれの起こらないように、上下2か所を固定。

芝台ともテンレス棒でつなぎます。

20160422 (8)

中台、上台と設置します。

20160422 (9)

無垢の石材が上下に重なる部位には、特に厳重に地震対策を施します。

中心には脱落防止の【要石】。

4隅にはゲル状の衝撃吸収材【安震はかもり】を配置。

専用接着剤も併用し、2重3重4重の施策を施します。

20160422 (10)

竿石の設置です。

竿石底面の凹に、要石の凸がはまり込みます。

20160422 (11)

叩いて締めて安定させます。

位置・傾き・バランスを細かく微調整。

20160422 (12)

お墓の右側に墓誌を設置します。

墓誌底面には穴があり、芝台から伸びた棒につながる仕組み。

20160422 (1)

石材と石材の継ぎ目をシーリング。

無事に雨が落ちる前に工事を終える事ができました。

その後、職人たちは工場に戻り、石材加工に励みました。

そして、昨夜遅く、宮城出張組も無事に帰ってきました。

おみやげ話はまた後日お伝えいたします。

さて、本日は快晴!

絶好のお墓日和となりそうですね。

お伺いするのは地元岡崎の市営墓地。

和型墓石の建立工事を行います。

そしてもう一か所は名古屋市営の愛宕霊園。

こちらはお墓工事開始に伴います基礎づくり。

良い仕事を行なう事が出来そうです。

お伺いは瀬戸市。

完成したお墓のお引き渡しを行います。

週末はにぎやかにバタつきそうです。

今日もお墓づくりに精進します。

感謝


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