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はじめに|「お墓をどうしようか」と思い始めたあなたへ
ある日ふと、こんな気持ちになることがあります。
「実家のお墓、このままでいいのだろうか」 「子どもたちに負担をかけたくない」 「遠方に住んでいて、なかなかお参りに行けない」
豊川市でも、こうしたお墓に関するご相談が年々増えています。これはけっして珍しいことではありません。社会の変化とともに、お墓との向き合い方も変わってきているのです。
この記事では、豊川市でお墓じまいを検討されている方のために、地域の実情・手続きの具体的な流れ・お骨の行き先まで、わかりやすくお伝えします。
豊川市で「お墓じまい」が増えている背景
人口と高齢化の実態
豊川市の人口は、住民基本台帳(2026年3月末現在)によると18万人台で推移しています。住民基本台帳・介護保険事業状況報告によると、65歳以上の割合(高齢化率)は約26.3%。これは全国平均(29.3%)をやや下回るものの、内閣府ホームページでは、2040年までにその割合が30.6%前後まで上昇すると見込まれており、約10人に3人近くが高齢者という時代がやってきます。
少子高齢化は、お墓を引き継ぐ担い手が減ることを意味します。「子どもが県外に出てしまい、誰もお参りできない」「後継ぎがいない」という状況は、豊川市でも多くのご家族が直面している現実です。
全国で急増する改葬件数
厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例」(2023年10月公表)によると、2022年度の全国の改葬件数は15万1,076件と、統計開始(1997年度)以来の過去最多を記録しました。お墓の引越しや整理は、今や全国的な潮流となっています。

(参考:厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例」)
豊川市は豊川稲荷で知られる信仰の深い土地柄でもあります。だからこそ、「お墓を片付けること」に抵抗を感じる方も少なくありません。しかし、お墓じまいとは「先祖を粗末にすること」ではなく、次の世代への思いやりであり、ご先祖さまの供養を続けていくための、新しい選択肢のひとつです。
お墓じまいとは何か|基本をおさえておきましょう
「お墓じまい」とは、現在のお墓を解体・撤去し、お骨を別の場所に移すことです。正式には「改葬(かいそう)」と呼びます。
お墓じまいの主な理由
- 子どもや孫が遠方に住んでおり、定期的なお墓参りや管理が難しい
- 後継ぎがなく、将来的に無縁墓になることへの不安
- 家族のお墓をひとつにまとめて管理しやすくしたい
- 老後の住まいを変えるのにあわせて、お墓も近くに移したい
- 経済的な管理費の負担を軽くしたい
いずれの理由も、けっして不謹慎なことではありません。むしろ、ご先祖さまのことを思い、真剣に向き合っているからこそ生まれる気持ちです。
お骨を勝手に動かすことはできません
大切なことをひとつ。
たとえお墓の石を撤去することは業者に依頼できても、お骨を別の場所へ移すには、必ず役所が発行する「改葬許可証」が必要です。これは「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」第5条で定められた法的なルールです。
「家族のお墓だから自由に動かせる」という誤解をされている方もいらっしゃいますが、無許可での改葬は法律に違反します。手続きはそれほど複雑ではありませんので、次の章で順を追ってご説明します。
豊川市でお墓じまいをする際の手続き|改葬許可申請の流れ

豊川市でお骨を移す場合、以下の手順で進めます。
ステップ1|移転先(新しいお骨の行き先)を決める
まず「お骨をどこへ移すか」を決める必要があります。移転先が決まらないと、次の手続きが進められません。移転先としては、別のお墓・永代供養墓・納骨堂などが一般的です。
移転先が決まったら、そこから「受入証明書」を発行してもらいます。
ステップ2|現在のお墓がある場所で改葬許可申請書を受け取る
現在お骨が埋葬されている市区町村(豊川市内ならば豊川市)の窓口に行き、「改葬許可申請書」を受け取ります。
📍 豊川市の窓口 市民部 市民課(豊川市諏訪1丁目1番地) 電話:0533-89-2136
書類は窓口で受け取るほか、市のホームページからダウンロードできます。
(参考:豊川市「遺骨の埋葬場所を変えたいのですが、どうすればできますか?」公式FAQ)
ステップ3|現在のお墓の管理者(寺院・霊園等)に証明をもらう
改葬許可申請書を、現在のお墓を管理しているお寺や霊園に持参し、お骨が確かにそこに納骨されているという「埋葬証明書(または納骨証明)」に相当する記載・確認をしてもらいます。
※ お寺の場合は、住職さんにご相談の上、丁寧に進めることが大切です。
ステップ4|豊川市役所に申請書を提出し「改葬許可証」を受け取る
必要事項を記入した改葬許可申請書と、ステップ1の受入証明書を市民課に提出すると、「改葬許可証」が発行されます。この書類がいわば「お骨の引っ越し許可証」です。
ステップ5|お骨を移転先へ運び、改葬許可証を提示する
改葬許可証をお骨とともに移転先に持参し、提示することで手続きが完了します。
【豊川市の市営墓園をご利用の方へ】
豊川市が管理する市営墓園でお墓じまいをされる場合は、上記の改葬許可証に加えて、別途「豊川市墓園焼骨埋蔵・改葬届(様式第7号)」の提出が必要です。詳細は豊川市役所環境課(産業環境部 環境課)にお問い合わせください。
(参考:豊川市「市営墓園」公式ページ)
お墓じまいにかかる費用の目安
お墓じまいの費用は、墓石の大きさや立地条件、移転先によって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
移転元でかかる主な費用
- 閉眼供養(魂抜き)のお布施:約3万〜5万円程度(寺院により異なる)
- 墓石の解体・撤去・処分費用:約10万〜50万円程度
- 離檀料(檀家をやめる場合):お寺によって異なる
移転先でかかる主な費用
- 永代供養墓・合祀墓への納骨:約3万〜30万円程度
- 個別のお墓を新たに建てる場合:別途費用が発生
総費用は条件によって幅がありますが、50万円〜100万円程度を目安にしているケースが多いようです。
お骨の「行き先」をどう考えるか|永代供養という選択
お墓じまいで一番悩まれるのが、「お骨をどこに移すか」という点です。
特に豊川市にお住まいの方にとって身近な選択肢のひとつが、豊川市平井町にある浄土宗の寺院・治寶山 浄泉寺の境内に開かれた「豊川はなえみ墓園」です。

豊川はなえみ墓園は、豊川市のはずれに位置する静かな寺院の境内にあり、永代供養つきのお墓を提供しています。永代供養つきとは、後継ぎがいなくなっても寺院が責任を持って供養を続けてくれる仕組みです。「子どもたちに管理を引き継がせたくない」という方にとって、心強い選択肢です。
浄泉寺の住職は「お墓のことで悩んでいたら、気兼ねなく来てください。ここを、そういう場所にしたいと思っています」と話しています。御朱印でも知られる住職が迎えてくれる、敷居の低いお寺です。
(参考:はなえみ墓園公式サイト「豊川はなえみ墓園」)
撤去した墓石はどうなるのか|「石と想いを循環させる」という考え方
お墓じまいで意外と見落とされがちなのが、撤去した墓石の処分です。
墓石は非常に頑丈な素材でできており、通常の産業廃棄物処理では埋め立て処分になることがほとんどでした。しかし現在は、愛知県内でも墓石を適切にリサイクルする仕組みが生まれています。

岡崎市に本拠を置く矢田石材店が運営する「愛知県石材リサイクルセンター」(岡崎市樫山町野中2番3)は、不要になった墓石を専門的に破砕処理し、道路の路盤材(地盤の下地となる砕石)として100%再資源化する施設です。2023年に開業し、愛知県内では同種の施設として先駆的な取り組みとしてCBCテレビ(2025年8月)や中部経済新聞(2023年)でも取り上げられました。
矢田石材店代表の矢田敏起はこう語っています。「お墓を守り切れない人が社会的にどんどん増えている。役目を終えた墓石がリサイクルされる世の中にしていかないと、墓石をつくる事業も成り立たなくなると思った」。
墓石1トンあたりの処分費は13,200円(税込)。平均的な墓石は1基1〜2トン程度で、リサイクルセンターには県内外から多くの墓石が運び込まれています。破砕されたのち砕石となり、新たな道路や地盤として社会に戻っていく。ご先祖さまが大切にしてきた石が、静かに次の世代へつながっていくのです。
(参考:CBCテレビ報道、中部経済新聞2023年8月)
矢田石材店について|豊川市に深く根ざした石材の専門店

矢田石材店は、1955年(昭和30年)に愛知県岡崎市で創業しました。2025年で創業70年の石材店です。石の名産地である岡崎を本拠地とし、建設業許可を取得。社内にはお墓ディレクター1級・2級有資格者が在籍しており、愛知県内でも有数の規模を誇ります。
豊川市との関わりも深く、豊川市平井町の浄泉寺と一緒に豊川はなえみ墓園を運営するなど、地域に寄り添った活動を続けています。陸上自衛隊豊川駐屯地の記念碑製作なども手がけており、豊川市とのつながりは多岐にわたります。
矢田石材店の理念は「仕事を通じて人助け」。お墓づくりにとどまらず、お寺でのお葬儀をサポートする「お寺でおみおくり愛知」、そして廃墓石のリサイクル事業まで、人々の供養とお別れに関わる一連のことを支える会社として歩んできました。
「石と想いを循環させるお墓じまい」という考え方
矢田石材店では、お墓じまいをこのように捉えています。
「家族の歴史を紐解いて自分たちが何者かを知る『過去』から始まり、お墓を片付けることで過去と未来をつなぐ『現在』があり、将来どのような家族でありたいかを筋道づける『未来』を考える。お墓じまいは、家族の愛そのものです。」
(出典:矢田石材店公式サイト「矢田石材店のお墓じまい」)
この言葉は、長年にわたってお墓や供養と向き合い続けてきた人々の言葉だからこそ、深く響きます。
お墓を片付けることは、ご先祖さまを忘れることではありません。形を変えながら、想いをつないでいくことです。
よくあるご質問
Q. 豊川市以外にお骨があっても、手続きは豊川市でできますか? A. 改葬許可申請は、お骨が「現在埋葬されている場所」の市区町村で行います。豊川市にあるお骨は豊川市市民課へ。他市にあるお骨は、その市区町村の窓口で手続きを行ってください。
Q. お寺との関係が心配です。住職に失礼にならないか不安です。 A. 丁寧にご相談すれば、多くの住職さんが理解を示してくださいます。一人で抱え込まず、石材店や第三者に相談役に入ってもらうと話がスムーズになることもあります。
Q. 墓石は撤去したらゴミになるのですか? A. 愛知県石材リサイクルセンターに依頼すれば、墓石は路盤材として100%再資源化されます。「捨てる」ではなく「循環させる」という選択肢があります。
Q. 一人で抱え込んでいて、どこに相談すればいいかわかりません。 A. まず矢田石材店にご相談ください。お見積もり・ご相談は無料です(愛知県内は交通費も無料)。「なんとなく話を聞いてみたい」という段階で構いません。
まとめ|豊川市のお墓じまいは、一歩ずつ、一緒に
「お墓をどうしようか」という気持ちが芽生えたとき、それはご先祖さまへの想いがあるからこそです。焦る必要はありません。
大切なのは、
- お骨の移動には改葬許可証が必要であることを知ること
- 移転先をじっくり選ぶこと(豊川はなえみ墓園は選択肢のひとつです)
- 墓石の処分もきちんと行うこと(愛知県石材リサイクルセンターという選択肢があります)

どこに相談すればいいかわからなければ、豊川市と深いご縁のある矢田石材店に、まず気軽にお問い合わせいただければと思います。
参考情報・お問い合わせ先
矢田石材店 岡崎本店 愛知県岡崎市大平町字南田潰28-1 電話:0564-73-2018
矢田石材店 名古屋ショールーム 愛知県名古屋市名東区平和が丘2-213 電話:052-768-6620
愛知県石材リサイクルセンター 愛知県岡崎市樫山町字野中2番3 電話:0564-64-4114
豊川はなえみ墓園(治寶山 浄泉寺内) 愛知県豊川市平井町坂田前90 お問い合わせ:0120-335-665(受付9:00〜18:00)
矢田石材店公式サイト:https://yatasekizai.com/
参考文献・データ出典
- 総務省 国勢調査(2020年)/ 住民基本台帳人口(2026年現在)
- 内閣府「1 高齢化の現状と将来像|令和7年版高齢社会白書(全体版)」
- 厚生労働省「令和4年度衛生行政報告例」(2023年10月公表)
- 千葉日報「増える『改葬』千葉県内8000件超」(2025年11月)※全国の改葬件数推移として参照
- 国立社会保障・人口問題研究所「将来推計人口」
- GD Freak「豊川市の人口と世帯 高齢化率の推移」
- 豊川市公式FAQ「遺骨の埋葬場所を変えたいのですが、どうすればできますか?」
- 豊川市「市営墓園」公式ページ
- CBCテレビ「墓じまいで撤去された墓石を砕いてリサイクル」(2025年8月13日)
- 中部経済新聞「ゲンバを歩く 矢田石材店 愛知県石材リサイクルセンター」(2023年8月)
- 矢田石材店公式サイト「矢田石材店のお墓じまい」「お寺に関わるすべての皆さまへ」
- はなえみ墓園公式サイト「豊川はなえみ墓園」
- 鎌倉新書「第2回改葬・墓じまいに関する実態調査」(2020年)










































































